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HCD対談会レポ「麻布という不治の病」

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/5/17

麻布学園第18回ホーム・カミング・デイが2018年4月1日日曜日に開催され、晴天にも恵まれたくさんの卒業生が参加。麻布流儀では「麻布流儀新聞」なるものを配布し、ホーム・カミング・デイ運営委員会の皆様が企画した対談会などの企画を盛り上げようと微力ながら参加してまいりました。

開催全体の模様は麻布学園の公式ページに公開されることと思いますので、麻布流儀では取材した対談会の模様を中心にレポートいたします。

*麻布流儀は非公式団体です。麻布学園と直接関係はありませんのでご注意の上、お読みください。

ホーム・カミング・デイ運営委員会の皆様がその人脈と時代を先取りして企画した第一部は、教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏(1992年卒)をゲストに平秀明校長(1979年卒)との対談会が大視聴覚室で実施されました。

今回の対談タイトルである「麻布という不治の病」について冒頭で平校長がマル秘エピソードを披露。

元々おおた氏が今回の対談会に用意したタイトルが「麻布という病」だったそうで、何回か行われた運営員会の中で、それだとちょっとインパクトが弱いので、病は病だけど、決して治ることのない病ということで「不治の」となったとのこと。

拍手と笑いに包まれながら対談会がスタート。




最初に今回の司会を務める中田太一氏(1985年卒)を平校長が紹介。この度バトンタッチしましたが、中田氏は長くホーム・カミング・デイの運営委員長をつとめてきた方で、お仕事は銀行マン。2017年より麻布の最年少理事をされている方です。続けて今回のゲストであるおおたとしまさ氏も平校長から紹介。おおた氏の生まれた1973年が平校長が麻布に入学した年であること、教育ジャーナリストでたくさんの著書があることなど校長室に置いてあるおおた氏の書籍写真を使って紹介。また新聞の広告欄などでちょうど取り上げられていたおおた氏の最新刊である「ルポ東大女子」についても言及。

おおた氏も簡単な解説として「東京大学出身の女子は当然優秀な方が多いのに、それでも生きづらさを感じてしまう、そこに世の中の矛盾が凝縮されているんじゃないか。東大女子の赤裸々ナントカとかそういのではありません(笑)。まじめなルポです」と語り観客の笑いを誘う。

 

平校長が週刊朝日、週刊現代、週刊新潮と昨年9月3週連続で、麻布が取り上げられた話題を紹介。

1週めは週刊朝日のタイトル上になった「灘、麻布・・・右派に脅された名門進学校」。歴史の教科書で唯一、従軍慰安婦について書かれた学び舎の教科書を使っている灘、麻布、慶應義塾普通部、筑駒などに脅迫状が届いたこと。

2週めは週刊現代では、麻布高校卒の官僚と開成高校卒の官僚の違いを面白おかしく取り上げた記事が掲載。

3週めは週刊新潮に今回のゲストのおおたとしまさ氏が書かれた、日本一自由な学校「麻布中高」の「自由」の授け方という記事が5ページにわたり取り上げられました。前川喜平氏など何かと卒業生が話題に取り上げられていることから、どうして麻布が自由な学校と言われるようになったかを、学園紛争の頃の当事者に取材したり、平校長を取材しておおた氏がまとめたものだそうです。

おおた「どうしても外から見た麻布は東大にこんなに入っているのに、自由で頭髪が緑というイメージだけで語られがちなところがありますが、もうちょっと深いところに麻布らしい痛々しさみたいなものがあるんじゃないかというところを表現できるのではないかと思い書いたものです」と解説していただきました。

そしておおた氏が用意したスライドを見ながら対談会は進みます。

『「謎」の進学校 麻布の教え 』(集英社新書/神田 憲行著)という本が売れて、その著者と間違われて、「おおたさん、読みましたよあの本」と言われ聞いてみたら神田さんの本だったということがよくあってというエピソードを披露して場内にも笑いが。おおた氏は神田さんと対談などもされているそうです。『「謎」の進学校 麻布の教え 』の帯に名前の挙がっていたおおた氏と同世代で女子学院卒の漫画家、辛酸なめ子さんがこの帯で「麻布病」という言葉をつけていて、麻布生がこの麻布病にかかったら一生治らないということをここで指摘していること、そして今回の対談タイトル「麻布という不治の病」の元ネタであることを語る。

次ページよりおおたとしまさ氏の麻布関連著書のお話

「私立学校研究 (c) ホンマノオト」からの紹介です。

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/5/16

こちら麻布のOBがやられているわけではないのですが、

私立学校研究 (c) ホンマノオト

というブログをやられている方の記事で面白い分析をされていたので紹介しておきます。

【C軸思考問題】麻布と開成の違い トランジッションに影響はあるか?



http://pschool.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/c-9ff2.html



「いずれにしても、開成受験生は、A軸B軸思考を徹底して磨き上げておかねばならない。麻布受験生は、適度なところまで磨き上げ、あとはC軸思考力を豊かにしておく必要がある。」という分析です。こんな研究をしたことがないので、こんな研究があるのかーとびっくりですが、面白いです(^^)



上のグラフをクリックで、ブログへ遷移します。

2003年卒DT-YUTAさんを生で応援してきた

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/4/24

先の記事でも紹介させていただいた通り、2003年卒の小林祐太さんが4/23DDTプロレスの映像班主催興行でリングに立った。

*写真には多少の流血シーンが含まれますのでお気をつけください。


写真提供/奥村剛 木高イサミに自分の用意したカメラに叩きつけられるDT-YUTA



DT-YUTAこと小林祐太さんって?

「プロレス?」「映像班?」一体なんのこと?と思った方のために改めて少し解説。

小林祐太さんは、2003年麻布から東大に進学し、学生プロレスの道へ。そして東大大学院時代にはDDTプロレス傘下のユニオンプロレスからDT-YUTAの名前でデビュー。大学院卒業2009年3月のタイミングでレスラーとしては無期限休業し、番組制作会社へ就職し一度はプロレスの道を離れたのです。そして映像ディレクターとなった小林さんは2014年ごろから時折DDTの映像業務を手伝うようになり、2015年の12月から、正式にDDTプロレス映像班のスタッフとしてDDTに戻ったのです。

小林さんはあくまでも映像班として戻ってきてから試合には出ていなかったとのことでしたが、今年2月に行われた興行で社長(高木三四郎。もともと社長兼所属レスラー)を相手に待遇改善を求めて試合をし、その場での社長の提案から今回の映像班主催興行を開催する運びとなったそうです。

4/23新木場1stRINGで開催されたDDTプロレス映像班主催興行「ベータマニア」にお邪魔して実際に試合を見てきました!

映像班と言ってもメンバーは小林さん入れて2人。つまり、この興行は小林さんプロデュースの興行で自身もリングに立つというもの。

プロレスはドラマだ。お芝居という意味ではなく、興行に至ったストーリー然り、対戦者同士のドラマがある。

DDTプロレスは映像に力を入れているプロレス団体で今回の興行もスクリーンの映像で選手を紹介したり、映像の中でスタートしたストーリの続きとして試合が行われたり、映像の中の人物から選手に骨伝導で電話がかかってきたり(なんのこっちゃかわからないですね、笑)と、スクリーン映像と実際のプロレスリング上で起きていることが絡み合い、とにかく演出が満載のプロレスでした。

簡単にレポートします。写真はメインマッチのDT-YUTAさんのだけですm(_ _)m

オープニングマッチは福田亮平(DDT映像班OB) vs 石井慧介。元映像班OBの福田亮平はどう見てもプロレスなんてできない風貌の中、石井慧介選手の鋭いチョップに悶絶、確かに音もすごい。途中岡田レフリーの見られたくない映像がスクリーンに映し出され、レフリーがそちらに気を取られている間に他の選手が福田に加勢するなどこれはお笑い?という様子で進む。「さよならゲイ福…玉砕!粉砕!爆発!スペシャルエキシビションマッチ! 30分一本勝負」と題して行われたこの試合は8分24秒体固めで、野球チョップで吹っ飛んだゲイ福こと、福田亮平の敗戦。ただ敗戦後に福田はマイクを取り石井選手との思い出を語るという場面も。

そして第二試合「ユニバーサル・シリアル・バス選手権試合 時間無制限一本勝負」と題して行われた、<王者>ディープ・スロートwithゲノム兵A&ゲノム兵B vs <挑戦者>今成夢人のこの試合はまさに映像とプロレスのコラボ。そもそもユニバーサル・シリアル・バス選手権試合ってどんな意味なの?と見ている時はわからなかったが、あ、USBのことだったんですね。

なるほど、映像の中で、今成夢人選手のプロレスの得意技などのデータの入ったUSBを奪われ、記憶を失ったという状態からスタートだったのですがそんな意味だったのですね。しかし今成夢人さんはとても映像班の人には見えません、肉体も素早さも素晴らしい!映像の中から骨伝導で電話がかかってきて、記憶を失っている今成選手にあれこれアドバイスが来てという展開も面白いですが、ちゃんとプロレスとして楽しめました!善戦するもディープ・スロートのドクターボムで勝負決着、10分50秒片エビ固めでスロートが防衛に成功も譲渡、今成選手が新王者となるというオチでした。

第三試合「DT-YUTAプロデュースマッチ~腐れ縁と腐れ縁~ 30分一本勝負」、KUDO vs 726のシングルマッチ。今やDDTを牽引するKUDO選手が若き頃、DDTに入門した翌週に入ってきたのが726選手。726選手が当時運動もしていたわけでもなく、入門テストにも受かってもいない状態で、KUDO選手がが3ヶ月でデビューしたのに対し、726選手は大した練習もせず、レフリーをやったり格闘技の試合に出たりしていて、日焼けサロンに足繁く通い、デビューまで3年かかったという話がある。(そのエピソードはKUDO選手のブログにありました)そして726選手はDT-YUTAにとってユニオンプロレス時代の先輩にあたりそんな縁が絡んでのプロデュースマッチとなったようだ。

結果はKUDO選手のバックスピンキックで726選手を撃破、8分32秒片エビ固めでの決着。

KUDO選手の「久しぶりの試合どうだった?」という問いかけに、726選手は「KUDOさんと僕の流している汗の量を見ればわかるじゃないですか」と答える。さらにKUDO選手が「でも気持ちいいだろ」と聞くと、「あと5分長かったら死んでましたね」と726選手が答え、笑いが起こる。リング上で2人は缶ビールで乾杯、2人のやりとりが兄と弟のようでなんだかほっこりした試合となった。

 

そしてメインイベントにDT-YUTAこと小林さんが登場。試合まで対戦相手は伏せられていたが試合前の映像で木高イサミ選手と判明。DT-YUTA vs 木高イサミ。実に2009年3月7日のユニオン新木場以来の一騎打ち。3カウント、ギブアップ、KO、TKOで決着し、レフェリーが特に危険とみなした以外の全ての反則攻撃が認められる「ベータマニアデスマッチルール」が採用とのこと。

まさかのデスマッチ!




リングにはパイプイスや一斗缶が置かれ、DT-YUTA選手は有刺鉄線を巻いたカメラ+三脚を持ってリングイン。






DT-YUTA選手の奇襲攻撃、カメラ攻撃で場外にでた木高イサミ選手に鉄柱攻撃。早くも流血、逆にDT-YUTA選手も鉄柱&有刺鉄線カメラ攻撃を受けて流血。

痛そう、、、、

おまけ映像としてのDT-YUTA選手の最初の場外乱闘の模様を動画で!






その後、イス攻撃や一斗缶が飛び交い、とんでもない大きさのラダー(はしご)攻撃なども。DT-YUTA選手が、蛍光灯三脚付きの有刺鉄線カメラを持ち込むが木高イサミ選手に先に壊されてしまう。その蛍光灯三脚の上にDT-YUTA選手が木高イサミ選手にフェースクラッシャー。続くジャックハマーはカウント2。木高イサミ選手が垂直落下式ブレーンバスターで DT-YUTA選手の動きを止めて一斗缶を頭に被せて、さらに一斗缶でぶん殴るとボディースラムから一斗缶をDT-YUTA選手の上に並べ、自分も一斗缶をもち、とんでもない高さのラダーの上からDT-YUTA選手めがけてダイブ、12分22秒片エビ固めで木高イサミ選手の勝利となった。その技の名前は、「ギガラダーブレイクwith一斗缶・オン・ザ・一斗缶」とのこと!

そのフィニッシュまでの一連を公開!

試合後、木高イサミが「映像班なしでは僕ら試合はできるけど、それをもっともっと面白くしてくれているのが映像班の力だと思ってますので本当に感謝してます」と語る。

DT-YUTA選手も、9年前から大切にしている思いについて話す。9年前にユニオンプロレスを去ったとき、木高イサミ選手が引き止めてくれたこと、「辞めてほかの道にいきます」と言ったDT-YUTA選手に、「オマエが自分で決めたのならそれが一番正しい」と言ってくたこと。迷ったときはその言葉を思い出してやってきたというエピソードを披露。




DT-YUTA、今成夢人、福田亮平の3人で「アルファ! ベータ! マニア!」で締めようとすると、引きカメも映像出しもリングサイドのスタッフも倒れてしまう。今成夢人は引きカメ、DT-YUTAはリングサイドカメラ、福田亮平は映像出しブースへとそれぞれが持ち場に。リング上は誰もいなくなってしまったが、それを撮り続けるDT-YUTA。観客席にもカメラを向ける。福田亮平が「僕たちで締めようよ! リングに誰もいなくても、僕たちはリングの外でプロレスしてるから! みんなだってそうだと思うよ! それぞれの人生でプロレスやってるだろうよ!」と語り、福田亮平の音頭で「アルファ! ベータ! マニア!」で締めた。

最後はMCの藤田と冨永が本部席で「いやあ、プロレスって本当にいいですね」。

まさに物語だった。それぞれの人生、プロレス。DT-YUTAこと小林祐太さんの作品を見せていただいた。

今回、映像ディレクターとしてリングに立った小林祐太さんの勇姿を見ることができた。それぞれの持ち場へ帰ったがまだまだ彼の戦いは続くのだろう。麻布流儀としても彼の今後を追って行きたいし、また麻布OBと一緒に彼の試合を観に行きたいと思った。

最後に、試合後にDT-YUTAこと小林祐太さんにコメントをいただきました。

小林 通常業務も忙しい中、色々と不安を抱えながら迎えた大会ではありましたが、お陰様で沢山のお客様にご来場いただき一同大きな怪我もなく無事に終えることができました。

麻布OBの先輩方にも多数お越しいただいたこと、大変感謝しております。

今回は我々DDT映像班の主催興行という形で、VTRはもちろんのことマッチメイクや選手以外のキャスティングも含め全て自分たちで行ったのですが、根本的な部分では普段やっていることと違いはなかったのかなと思っています。

それは“プロレスってこんなに面白いんだよ”“映像っていいもんなんだよ”と伝えること、です。

様々なエンターテインメントが溢れる時代の中で、我々はプロレスに魅せられ、映像に魅せられ、今の仕事に就いています。今回会場にお越しくださった先輩方も含め、普段あまりプロレスに触れていない方にもプロレスの魅力が少しでも伝わっていれば、今回の興行をやった意味があったのかなと思っています。

麻布OBの方々は皆様幅広い分野で活躍されていると思いますし、その“幅の広さ”とそれぞれの“深さ”がまた麻布の魅力の表れではないかと思っています。

そんな“幅”に添える一つのスパイスとして今後も活動していければと思っている次第です。映像班主催興行の第2回は未定ですが、DDTグループの主要大会では制作したVTRを上映しておりますので、ご興味持っていただけた方は是非一度会場に足をお運びください!

DT-YUTAさん、お疲れ様でした!

この試合、やっぱり動画で見たいという方は「DDT UNIVERSE」(https://ddtuniverse.com)という映像配信サービス(有料ですが)で試合の様子をご覧いただくことも可能となっているようなので、興味のある方はそちらをどうぞ。





*今回はどなたでも閲覧いただけますが、内容によってはメンバーのみとさせていただく場合がございます。

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麻布→東大→プロレスラー?2003年卒小林祐太さんとは?

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/4/19


写真提供/DDTプロレスリング



麻布流儀編集部です。

今回は、麻布OBで、変わったお仕事をされている2003年卒(平成15年卒)の小林祐太さんをご紹介します。職業としては映像ディレクターなのですが、ただの映像ディレクターではありません!小林さんはDDTプロレスリングの映像班のディレクターであり、そして、プロレスラーだったりします!



2月にはそのDDTの映像班がYahooニュースに取り上げられていましたが、まさかこれが麻布のOBだったとは!!!

「リング上で労使交渉に発展!大社長のパワハラに史上最大の下克上 全社員の期待を背負ったDDT映像班が怒り爆発」

(クリックすると外部記事に遷移します。リンク切れの際はご容赦ください)



これはお話を聞いてみたい!ということで、インタビューしてみました。



ー小林さんは映像ディレクターでプロレスラー(@@)?ということですが、その経緯を教えてください!併せて麻布時代のことなども教えてください!



小林 麻布時代の話からしますと、中学1年時にパソコン同好会に入ったもののあまり馴染めず、中1の終わり頃に柔道部に入部。「帯をギュッとね!」というマンガがきっかけでした。

柔道部で活躍はしなかったものの活動を行う傍ら、中3の文化祭から文化祭実行委員会(運営部門)に入り、文実・運実活動に勤しむようになり、高1の運動会で運営副部門長、高2の文化祭で運営副部門長、高2の運動会で運営部門長を務めました。

高2の文化祭のときに柔道部の同級生たちが中庭でのプロレスをやっていて、自分も参加したかったものの文実活動で叶わなかった…というのがいわば麻布時代唯一の心残りで、東京大学入学後に学生プロレスのサークルがあることを知り、男子校から共学になったことで迎えるはずだった“華のキャンパスライフ”にも未練はあったものの、学生プロレスといういかにもモテなさそうな道に足を踏み入れてしまった…というところから今に至っています(笑)。

流れでその後のことも簡潔に言いますと、大学で4年間学生プロレスをやった後、修士1年のとき(2007年)に東大の学園祭“五月祭”で、当時DDTプロレスリングの所属選手だった飯伏幸太選手という人と試合をしたことがきっかけとなり、同年9月にDDTの傘下だったユニオンプロレスに入団(ユニオンにはもともと学生プロレス時代の先輩だった竜剛馬という選手もいました)。ユニオン入団後のリングネームが「DT-YUTA」です。今もこの名前で試合をしています。

大学院生の傍ら月2試合程度ではありましたがプロレス活動を続け、修士課程を終了した2009年の3月をもってプロレスを無期限休業。2009年4月から番組制作会社に入社し、ADを経てディレクターになりまして、2014年ごろから時折DDTの映像業務を手伝うようになりました。背景には、今回同じく試合をする映像スタッフの今成夢人という男が学生プロレス時代の後輩だということもありました。

2015年の12月から、正式にDDTプロレス映像班のスタッフとしてDDTに戻ってきました。 基本的に試合をしたりはしていなかったのですが、今年2月に行われた男性限定の特別興行で社長(高木三四郎。もともと社長兼所属レスラーです)を相手に待遇改善を求めて試合をし、その場での社長の提案から今回の映像班主催興行を開催する運びとなりました。


写真左のパイプイス攻撃しているのがDT-YUTAこと小林祐太さん。



ー小林さんの勤めるDDTプロレスが目指しているもの、映像ディレクターとして目指しているものなど教えてください。

小林 株式会社DDTプロレスリングは昨年9月、サイバーエージェントグループの一員となりました。同じグループであるインターネットテレビ「AbemaTV」で主要大会を生中継したり、また今月からは毎週火曜の19時から、「ゴールデンタイムにプロレスが帰ってくる!」をキーワードに大会の生中継番組「DDT LIVE! マジ卍」もスタートするなど、これまでプロレスに触れてこなかった層にもプロレスを見てもらいたい、触れてもらいたいと考え発信しています。

これだけ娯楽が多い現代ではありますが、そんな中でもプロレスは他のエンターテインメントに負けない魅力がある!そう信じて世間に発信し続けていこう、というのが現在のDDTのスタンスです。

プロレスと映像、ということで言えば、そもそも日本でプロレスの土壌が育まれた一因には“街頭テレビ”があり、ゴールデンタイムでの生中継があり…というわけで、プロレスと映像にはその最初期から密接な関係があります。

DDTは今年で旗揚げ21周年を迎えますが、団体の初期から映像を大事に考えてきたところがあり、試合前のバックステージの模様、そこでの事件を映像で見せたり、あるいは試合に至った選手同士のこれまでの経緯を整理して“煽りV”として流したり…といったこともしてきました。前述のAbemaTVでの番組もそうですが、プロレスに映像を加えることで可能性は大きく広がるのではないか、と思って活動しています。




写真一番右がDT-YUTAこと小林祐太さん。



ー小林さんが考えるプロレスの魅力についてお話しください。

小林 シンプルに技の迫力やスピーディーな攻防を見せられたときの爽快感といった魅力もありますし、人それぞれの楽しみ方があるとは思いますが、私自身が思う魅力を一言でいえば“懐の深さ”かな、と思っています。

たとえばボクシングや総合格闘技などが(基本的には)“相手の良さをいかに封じ込めて自分が勝利するか”を追求するのに対して、プロレスの場合は“相手の良さを最大限に出させた上で自分がその一枚上をいく”ということが念頭に置かれています。相手の良さを引き出すために、攻防の中にも“間”が生まれ、そういった“行間”から選手の感情がにじみ出てきたりもしますし、見ている人も思いを巡らすことができます。相手を受け入れる“懐の深さ”であり、また選手自身や観客の色々な思いを受け止める“懐の深さ”です。

それにプロレスラーもそれに関わる我々のような人も含めて、生き方としては不器用な人が多いというか、なかなかほかの社会ではうまく生きられないような人が多い印象もあります(笑)。そういう人たちを受け入れてくれる“懐の深さ”。

プロレスラーには個性的な人が多いですが、よくよく見ていくとその中での葛藤、感情の動きは案外“普通の人”だったりしますし、見ている側も自分の人生を投影しやすかったり、感情移入できるポイントが多々あったりするように思います。もちろん“野球に救われた”“ボクシングに救われた”という方も世の中にはたくさんいらっしゃるとは思うのですが、競技人口や観客動員数との比率を考えたら“プロレスに救われた”という方の数は多いのではないかな、と思っています。



ー最後になりましたが、今回(2018年4月23日)の映像班主催興行「ベータマニア」についても教えてください。



小林 DDTプロレスリングの映像班が主催するプロレス興行です。普段は試合を撮影したり、試合前に流れるVTR(いわゆる“煽りV”)などを制作し、大会の裏方である我々ですが、今回は我々自身が主役となります。映像班(班と言っても実質2名ですが…)の我々がマッチメイク、VTR制作等も行い、試合もします(笑)。

チケットは前売りでHDシート(特別リングサイド/特典DVD付き)7,000円、SDシート(自由席)の方は1,800円と、自由席はお求めやすくなっているのでぜひよろしくお願いします。

麻布OBの皆様、変わった道に進まれている方も多いかと思いますが、こんな奴もいるのか、と気軽にお越しいただければ幸いです。

dt-yuta@ddtpro.com までご連絡いただければチケットの取り置きも可能ですので、何卒よろしくお願い致します!

https://www.facebook.com/events/167188327431976/?ti=cl







ーありがとうございました。



ぜひ、麻布OBのみなさま、DT-YUTAこと小林祐太さんを応援しましょう!来週月曜日4/23のことではありますが、興味のある方はぜひ上記のfacebookのイベントページまたはdt-yuta@ddtpro.com まで。





最後に簡単なプロフィールを。

小林祐太(DT-YUTA)

1985年生まれ。2003年、麻布高校卒業。大学に入り学生プロレスの道へ。2007年3月 東京大学教育学部卒業、2009年3月 東京大学大学院総合教育科学専攻修士課程修了。大学院時代にユニオンプロレスに入団し、DT-YUTAの名前でリングデビュー。その後、修士課程を終了をもってプロレスを無期限休業。2009年4月から番組制作会社に入社し、ADを経てディレクターに。2014年ごろから時折DDTの映像業務を手伝うようになり、2015年12月、正式にDDTプロレス映像班のスタッフに。そしてこの度、2月の一件を経てリングに立ちます。

 

平成22年卒四柳智惟さんが目指すものとは?

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/4/3

*写真の一番左が四柳さん

麻布流儀です。

平成22年(2010年)卒の四柳智惟さんのお笑いトリオ「ピーチ」によるコントライブにお邪魔したきました。

渋谷のライブハウス「サラヴァ東京」で3/30、31の2日間にわたって行われたPeach Live Vol.4 『NEXT Humane』。

トリオの全員がネタを作るため毎回主催が変わるとのことでしたが、ちょうど四柳さんの主催回でした。

(公演中の写真撮影がNGでしたのでカーテンコールの時の写真しかありません)

予備知識なしでお邪魔したので、コントライブということで、まぁ「お笑い」なんだろうなぁ、と素で見させていただきました。

お笑いというより完全に笑えるお芝居という感じでした。プロジェクターで映された映像と実際のステージ上のお芝居との対比で進行していくものなどもあり、演出もかなり凝っていました。

個人的な感想ですが、「OB訪問」のネタが一番良かったと思います。(実際、笑いが一番多かったですし)

OB訪問に訪れた四柳さん扮する就活生が、先輩の職場であるホテルを舞台に、先輩の年上の部下、宿泊客の台湾から来た要人、日本で初めて男性同士で結婚した新婚カップルなどに巻き込まれながら社会に出ていく怖さを知るという、社会風刺というほど説教くさくもない、面白いコントでした。

コントライブ終了後、アフタートークとしてゲストに劇団青年団で活躍されている山内健司さんが登場。山内健司さんも1982年卒の麻布のOBで、四柳さんと同じ国際基督教大学(ICU)を卒業している俳優です。四柳さんが通われていた映画美学校のアクターズ・コースで講師を務められています。コントの裏話やこれからの方向性について中高大の先輩でありそして映画美学校でも関わりのある山内健司さんに四柳さんがあれこれ質問していました。つい先日参加していたシアターコモンズ’18、シュウ・ジャウェイ [台湾]「黒と白―パンダ」のレクチャーパフォーマンスの続きとして、もしかしたら台湾でお笑いをやることになりそうなどという話題や、コンテンポラリーアート集団を目指すことなど笑いを交えながらのアフタートークでした。

そんな四柳智惟さんに公演終了後にインタビューしてみました。

ーお笑いをやられているきっかけを教えてください

四柳 小6の頃からデスメタルが好きで、麻布に入って目指していたのはデスメタルバンドでした。それから演劇にも興味があったので演劇部に入ろうと思ったら、ちょうどその頃演劇部が活動休止していて、入れませんでした(笑)。そして、その後、文系か理系か決めれなくて国際基督教大学(ICU)は理系でも文系でもない学部があるので進学。

で、ICUではお笑い研究会に入ったのですがワタナベコメディスクール主催の大学生お笑いアマチュア選手権大会「笑樂祭」で当時のコンビ「爆笑コント野郎ドカンドカン」で見事優勝したんです。大学時代にお笑いにのめり込んで行きました。

ー今後の展開などについて教えてください

四柳 一つはトリオとしてキングオブコントを目指すこと。将来的にはカンヌ国際映画祭で賞をとりたいですね。あえてお笑いで。

お笑いでカンヌを目指すというどこか麻布らしい発言も聞けました(^^)

四柳さんのお笑いトリオ「ピーチ」は隔月開催というペースで主催ライブをやっているそうなので、ぜひ注目して参りましょう。麻布流儀としても注目し応援してまいります。

2010年卒の四柳智惟さんのお笑いトリオ「ピーチ」によるコントライブ情報

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/3/22

麻布流儀です。平成22年(2010年)卒の四柳智惟さんのお笑いトリオ「ピーチ」によるコントライブの情報をお知らせいたします。

また3/30はアフタートークとして、1982年卒で青年団という劇団で活躍している山内健司さんも登場ということなので、ぜひお越しください。

以下、詳細です。

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Peach Live Vol.4

『NEXT Humane』

<あらすじ>

混沌渦巻く現代社会。そこへ、救世主として現れた新人類。

~NEXT Humane~。

人間関係の摩擦に苦しむ人々を、新たな価値観により救っていく。

そんな設定を考えたお笑いトリオピーチは大胆にもその設定を取っ払う。

設定を取っ払ったとき、その視野は広がった。

遠かったものはより遠くにみえ、近くのものは、それはそれは近く感じるのだった。

~NEXT Humane~。

お笑いトリオ「ピーチ」がゲスト俳優を迎えてお送りするコントライブ

辛辣な毎日に、和みを与えるようなコントを予定

<企画>

ピーチ

<作・演出> 

四柳智惟(ピーチ)

<出演者>

直木ひでくに(ピーチ)

栗田ばね(ピーチ)

四柳智惟(ピーチ)

神田朱未

小田原直也

永野杏奈

<日程> 

3/30(金) 20:00 開演※山内健司さんアフタートーク回

3/31(土) 14:00開演

18:00開演※相馬千秋さんアフタートーク回

開場は開演の1時間前

<会場>

SARAVAH東京(〒150-0046 東京都渋谷区松濤1丁目29−1 クロスロードビルB1)

<チケット料金>

一般:2000円 +1ドリンク600円(前売・当日共)

<予約サイト>

https://www.quartet-online.net/ticket/peachnexthumane

卒業式の模様が麻布学園のwebページにアップされていました!

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/3/17

*写真はイメージです、笑

卒業シーズンですね。麻布高等学校の卒業式が3/6に行われ例年のように講堂で行われたようです。

麻布学園のwebページにアップされていました。

*注意、麻布流儀は有志団体であり、麻布学園とは直接関係ありませんので、勝手にご紹介しているだけですm(_ _)m写真などの取り扱いには十分ご注意ください!

http://www.azabu-jh.ed.jp/gyouji/2018sotsugyo/2017nendosotugyou-shiki.htm

 

また、昔から実施されていたかはわかりませんが、卒業式後はPTA主催の「卒業を祝う会」が新体育館で開催されたようです。その模様は↓

http://www.azabu-jh.ed.jp/gyouji/2018sotsugyo/2017nendosotugyou-iwaukai.htm

卒業生、保護者、教員が集まる大パーティだそうです、、、ちょっとやってみたいですね、笑



卒業生のみなさま、おめでとうございます!

 

羨ましい、、と思った麻布OBのみなさま!4/1日曜日はホーム・カミング・デイですよ!

ぜひ参加しませんか!?

3/23が事前申し込み締め切りです!事前申し込みは3000円、当日は4000円だそうです!



詳しくは麻布学園のwebページにHCDの告知がございます!

http://www.azabu-jh.ed.jp/sotugyosei/homecomingday2018/index.html

 

 

#3 麻布流儀インタビュー「東京オリンピックでメダルを!」後編

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/3/13

麻布流儀インタビュー3回目は、2020年東京オリンピックでメダル獲得を目指す麻布OBの川田貴章さん(平成14年卒)と、それを支援する橋本総業株式会社社長の橋本政昭さん(昭和44年卒)の対談です。

後編は橋本社長がテニスの優勝記者会見に臨まれている間に橋本総業の社食をいただきながら続行し、川田貴章さんの単独インタビューという形となりました。

(美味しい昼食をありがとうございました!)。

*写真のサインは川田さんの自筆です!

>前編をまだ読まれていない方はこちら

麻布OBがオリンピックのメダル獲得をめざしているなんてワクワクします!

後編のインタビューではヨット界の現状と、第一線で活躍するアスリートとしての川田さんにいろいろとお話しいただきました。ここでしか聞けないお話をしていただきました。



川田貴章(ミキハウス所属)

1983年生まれ。神奈川県出身。ジュニアからセーリングを始め、2001年、第56回国民体育大会で少年男子シーホッパー級スモールリグ1位、同年第27回全日本シーホッパー級ヨット選手権優勝など麻布在学中にも活躍。

2002年、麻布高校卒業。2003年、東京大学教養学部理科3類入学後、470級ヘルムとして、北京五輪を目指し世界選手権で活躍。

2011年、東京大学医学部医学科卒業。 その後、内科医として働きながら、審判として活動。

2016年、休職し、49er級のヘルムとして競技に復帰。
2017年、株式会社ミキハウス所属。ロンドン五輪に出場した梶本和歌子(橋本総業所属)とタッグを組み、男女混合で乗るナクラ17級で東京オリンピックでメダル獲得を目指している。

日本セーリング連盟ルール委員会規程管理小委員会副委員長、日本470級協会理事、A級審判

日本セーリング連盟指定強化選手、東京都認定アスリート

 

 

 

 東京大学ヨット部からのサポート体制はもう出来上がっているのですか?

川田 東京大学ヨット部OB会は、麻布生ほどノリが良くないので(笑)、真面目すぎるっていうか。また、日本セーリング連盟の会長、副会長、各部門のトップに東大ヨット部OBが多いので、そういう有力な人達が表立って1つのチームのみを応援するのは難しいという面もあります。

OB会で寄付を頂いたり、ミキハウスの紹介も東京大学ヨット部OB経由ですし、橋本さんも、残りの2社も東京大学ヨット部つながりなので、そういう意味では多大な貢献をしていただいてます

 

 麻布OB同士の交流は他校と比べると少ないかもしれません。また、平校長へのインタビューでも、オリンピックやノーベル賞に卒業生の名前が出たら、という話もありました。麻布OBとしても何かの助けになればと思っています。

川田 麻布、東大に進んで仲良かった人とはちょろっと連絡ありますけど、頑張っている人ほど、まだまだ全然忙しくて話をする機会が少ないです。

社会の中でスポーツ選手の立場が確立されていないのは、スポーツ選手側も悪いと思っています。自分の競技成績だけに集中し、企業の為、社会の為にとあまり考えていない人が、特にマイナースポーツには多い気はします。

メジャースポーツだと選手自身が無自覚でも、社会や企業に貢献できるように、様々な事がお膳立てされている一方、マイナースポーツの状況を変えていきたいなと動き始め、うまくアピールできないかなと思っています。自分を担ぎ出していただくのも結構ですし、マイナースポーツの市民権を取るための行動が出来ればと思っています。



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