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「中野 純 作陶展」松屋銀座で開催中

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/10/26

1991年麻布卒の陶芸家、中野 純さんの個展が、松屋銀座7階「遊びのギャラリー」にて10月30日(火)まで開催されている。今年で16回目となる同展では、この2年間に制作された新作の食器、花器、茶器など約200点が展示されている。

 

中野 純

1972年 千葉県生まれ。1991年 麻布高校卒業。 1996年 東京大学文学部社会学科卒業。 大学1年の時に陶芸に出会い、出会ったその日にこれを生涯の仕事にすると心に決める。在学中に小さな電気窯をもち、陶芸制作を開始。 卒業後の3年半は、集英社にて雑誌編集の仕事に携わり、写真家の立木義浩氏をはじめ様々な出会いに恵まれる。 2000年より集英社を離れ作陶に専念。同年5月の松屋銀座本店での初個展を皮切りに、名古屋、神戸、岡山、広島、金沢、熊本、富山、福岡、仙台と、徐々に発表の場を広げている。 アトリエは当初東京都練馬区立野町にあったが、2006年末に千葉県長生郡長柄町に移転。緑に囲まれた静かな環境の中で制作に打ち込んでいる。

公式ウェブサイトはこちら





 

 

 

 

 

麻布時代は帰宅部だったという中野さん。大学1年の時に陶芸と出会い、その日にこれを一生の仕事にしたいと思ったそう。それをそのまま通してしまうあたりが非常に麻布っぽい(笑)。 陶芸というモノづくりの原点を語っていただいた。

「麻布時代は特に工芸に興味を持っていたわけでもないし、よくわからないんですよね…ただ振り返って思い起こしてみると子供の頃レゴブロックが好きで、作ってはまたバラしてまた別のものを作って、というのを延々と繰り返して遊んでいました。それがずっと今も続いているのかもしれません。」

大学在学中からすでに陶芸制作を始めていたそうだが、1996年大学卒業後、大手出版社に就職して3年半ほど編集の仕事をされている。

「大学4年の時、『卒業したら焼き物をやる』と親に話したら『世の中そんなに甘くない』って大喧嘩になったんですよね。今から思えばその通りなんですが…。当時は若かったので勢いで『(親の援助を受けず)自分でやる分には文句言わせないからな』と啖呵を切ってしまって、内心、生活もあるし工房も作らないといけないし、さあ困った…と思っていたところ、友人の勧めで受けた出版社がありがたいことに採用してくれて、3年半ほどお世話になりました。編集者として、カメラマンさんやライターさん、ヘアメイクさん、スタイリストさんと一緒に仕事をしましたが、分野は違えどみなさん自分の腕一本で仕事をされているプロフェッショナルの方々で、いろいろ刺激をいただきました。」

26歳で出版社を退職。陶芸制作に専念するようになって5ヶ月後に、この松屋銀座にて最初の個展を開催したという。以来少しずつ発表の場も増え、これまで東京で16回(今回含む)、全国では通算50回以上の個展をされているそうだ。 またここ数年は登山を始め、自分の陶芸作品を持って山に登り、それを撮影した写真作品を個展でその作品と一緒に展示するなど、従来の陶芸の範疇を飛び出した新しい試みも興味深い。これは古代中国の神器「鼎(かなえ)」に着想を得て作られたものとのことで、大自然の岩山との組み合わせを写真に撮り、それを手漉和紙にプリントした掛け軸とその実際の作品との対比が楽しめる作品である。

器の中のきれいな青が印象的だった。ぜひ中野 純さんの個展に足を運び、この展示をご覧いただきたい。個展は10/30(火)午後5時まで。中野さんは会期中在廊されており、「お立ち寄りの際はぜひお声掛けください」とのことだ。