どうすれば土地を安く買えるのか(前編)
大家業に興味のない方でも、このお話には興味のある方もいらっしゃると思います。
第四話は「どうすれば土地を安く買えるのか」です。
次回アップする後編まで読んでいただくと、逆説的に「どうすれば土地が高く売れるのか」も分かります。
好条件の土地は割高です。
でも、土地の値段って誰が決めていると思います??
土地を売りたい人がいる。その人は不動産屋さんに依頼を出します。
不動産屋さんは近隣相場を見て値段を提示。相談の結果、「これで行こう!」となった金額で売りに出します。
売りに出ている土地の価格に科学的根拠は、ほとんど何もありません。
不動産屋さんと売主の気分で値段が決まっています。
もちろん、「南向き」とか「容積率」など、値段の根拠になる数字はあります。
しかし、それらの数字だけでは、
「その土地にどれだけのボリュームの建物が建てられるのか」
については分かりません。
不動産屋さんも、不動産鑑定士さんも、それを検討することに慣れていないからです。
これは建築士の仕事。
敷地には様々な制限が課せられており、建築をしようとすれば
建ぺい率・容積率だけでなく、道路斜線規制、北側斜線(高度地区斜線ふくむ)規制、日影規制などを受けることになります。
道路斜線は「天空率」で大幅な緩和を期待することもできますし、日影規制は「日影図」を描いてみると、建物の高さを極端に制限してしまう場合があります。
天空率や日影図の検討結果は売り土地の価格要素として反映されていません。
適当に土地を購入してから、いざ設計!と思って設計事務所を訪ねてみても、思っていたボリュームの建物は建築できなかった・・・そんなケースは多々あるのです。
(仲介した不動産屋の説明に落ち度があれば解約できるケースも)
ということで、土地にはアタリハズレがあります。
とはいえ。
実はアタリの土地は市場に出て来ません。
ハズレだと不動産屋が信じている土地の中から、アタリを探し出して買う。
エンドユーザーとしては、この方法しか、お買い得な土地にありつくことは出来ません。
本当は、土地を探す時には建築士を連れて行く必要があるのです。
アタリの土地が市場に出てこない理由は後編で。