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#3 麻布流儀インタビュー「東京オリンピックでメダルを!」前編

麻布流儀編集部
麻布流儀編集部
date:2018/2/27
#3 麻布流儀インタビュー「東京オリンピックでメダルを!」前編




― 麻布にこじつける訳ではないんですけど、ジュニアの時からやっていて、麻布在学当時オリンピックを目指してというイメージはあったんですか?

川田 元々は小学生の時、親に言われて、半分義務みたいに通っていたんですけど。中学半ばくらいから、自分でちゃんと考えて、スポーツそのものを考えるようになって、自主的にやるというか、どうやったら早くなるか、いろんな事を考え自分でやるようになってから面白くなって。

高校くらいで国内でも前走れるようになってから、この流れでいけばどっかでオリンピックは目指すんだろうなという気持ちにはなっていました。

 

― 麻布はスポーツを極めるという学校ではないので、葛藤というか、もっとヨットを突き詰めたい意欲と、一方でドクターになりたいという興味とのバランスはどうでしたか?

川田 麻布時代は、年間120日は海に出てたんですよ。

― すごいですね!

川田 夏休み、冬休みも結構長いし、週末も使って。あと大会は公欠を使えたし。120日っていうと日本の高校生では乗ってる方で。自分としては不満はなかったです。平日は早く終るので、ダッシュで家帰って、家の近くのジム行ってという生活でした。高校生レベルとしては、きちんとした選手生活が送れていました。

橋本 我々の大学生時代、4年生の時に140日間。3年生のとき120日。大学生でそんなものですよ。1、2月は寒くて乗れないし、120日っていうのはかなり乗っているほうです。

 

― そういう意味では麻布という学校を活用した?

川田 そうですね(笑)。先生も色んなことを理解してくれるじゃないですか。勉強以外のことも。ほんといい学校だなと思っていました、その時から。

 

― 周りの友達も理解していた?

川田 ヨットやって頑張っているのは分かってくれていて。でも、直行帰宅部だったんで、あまり、こう深い付き合いはしてなかったですね、ちょっと心残りですけど。

橋本 ちなみに、世界でヨットが強いところって北欧なんです。北欧って全部フィヨルドでしょ?彼らは昼休みに飯食いにいってそのまま乗ったりとか、乗ってる延べ時間が違うんです。自宅に船着き場があって、そこで乗っていますから。

 

― 環境が全然違いますね

橋本 そうそう、小さな頃からね。でも、日本でもジュニアスクールが出来たのは大きいと思います。

川田 いいですね。

橋本 我々が大学生の時に出来たんです。早稲田の小沢治三郎さんっていう人がジュニアスクールを作ったんですが、我々から見たら何をやっているのかな?て感じで見ていたんですけど、やっぱりそこを育った人達がベースになっていますね。

我々なんて、大学生からだから、小さな頃から乗るっていうのは出来なかった。そういう意味では川田さんなんかも基盤ができ始めた人達ですよ。小さい頃から船に乗れたっていう。我々の頃は、高校の国体に出る連中くらいしかいませんでしたから。あとは一匹狼で乗っていた人が何人かいたくらいです。

― そういえば、橋本社長は中学の時はテニス部だったと伺いました。

橋本 ご存知でしょうが、硬式テニスって無かった。初代です。友達の竹中君が同好会を作った。僕はバスケットボール部です。それでテニスの同好会が出来たので、そっちにも顔を出したんです。

 

― 大学に入ってヨットを始めたのはもともと興味があったんでしょうか?

橋本 大学に入ってキャッチアップ出来るスポーツって無かった。野球だってサッカーだって皆高校からやっているじゃないですか。ヨット部はキャッチアップ出来るかなって感じだったですね。現実的に優勝できたんですけど。

 

― 逆に川田くんくらいの年代になってくると、東大だと未経験者も入ってきて、私学のそれなりの所はいい人材を取ってくる中で、大学のヨット部に入らないという選択肢もどこかにはあったんですか?

川田 そうですね、オリンピック目指すうえで、その時点では470しか選べる艇種しかなくて、そうなると大学の学連の種目で、同世代の強い選手は皆私学のセレクションで乗っちゃうので、選手を探すためにはしょうがなく入らなくてはならなかった」

 

― なるほど、それはなかなかおもしろい。選手を探すために入り込むというのは他の競技ではなかなか無い発想かもしれないですね。

橋本 プロ化している訳ですよ。セレクションというのがね。もう、小さい時から。我々の頃はヨーイドンで。高校生の時に、国体出ていた連中はいましたけど。

次ページが川田×橋本対談の終わりですが、そこから、、、